日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

VI. 保健物理と環境科学 » 601-5 線量評価・環境安全評価(気象,地球環境を含む)

[B28-30] 福島原発事故関連:線量評価1

2014年3月27日(木) 11:05 〜 11:55 B (2号館 22C)

座長:小林卓也(JAEA)

[B28] 福島第一原子力発電所事故時の公衆の線量再構築における実効的な沈着速度

飯島正史1, 高原省五1, 嶋田和真1, 本間俊充1 (1.日本JAEA)

キーワード:福島第一原子力発電所事故, 線量評価, 放射性セシウム, 沈着速度, 不確実さ

原子力事故時に公衆は様々な経路で放射線を被ばくする。放射性プルーム通過中の大気中放射性核種の吸入摂取は事故直後における主要な被ばく経路の一つであり、その評価は公衆の線量再構築において不可欠である。しかし福島第一原子力発電所の事故では、通過プルーム中の放射性核種の大気中濃度の実測データが十分でない。そこで、実測データが豊富な地表面に沈着した核種濃度をもとに大気中濃度を推定する必要がある。放射性核種の地表面への沈着は、乾性沈着と湿性沈着の2つのプロセスでモデル化される。本研究では、福島事故時の呼吸摂取による被ばく線量の不確実さ幅を把握するため、大気拡散シミュレーションの情報と放射線セシウムの地表面汚染濃度の実測値を用い、放射性核種の大気中濃度を推定するための地表面への実効的な沈着速度の地域的分布を評価した。