日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核融合工学 » 501-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[E39-44] ブランケット

2014年3月27日(木) 16:55 〜 18:30 E (1号館 11B)

座長:登尾一幸(富山大)

[E40] 液体金属場における材料酸化挙動の電気化学インピーダンス解析

鈴木成実1, 近藤正聡1, 室賀健夫2, 田中照也2 (1.東海大工学部原子力工学科, 2.核融合研)

キーワード:液体金属腐食, Pb-17Li, 電気化学インピーダンス法

鉛リチウム合金(Pb-17Li)は核融合炉の液体増殖材として有望である。材料(鉄(Fe)、クロム(Cr)、イットリウム(Y)、エルビウム(Er)および低放射化フェライト鋼(JLF-1))を、鉛(Pb)およびPb-17Liに浸漬し、電気化学インピーダンス法(EIS)により、接液界面のインピーダンス解析を行った。Y試験片を酸素飽和条件の液体Pbに浸漬した結果、試験片表面の酸化膜の成長を示すインピーダンスの経時変化が得られた。浸漬終了後に試験片表層断面のEPMA分析により酸化膜の膜厚評価を行った結果、インピーダンス応答から予測された酸化膜の膜厚と良い一致を示した。Er試験片を鉛と鉛リチウムに浸漬した結果、酸化被膜の安定した成長を示すインピーダンス応答は見られなかった。Er試験片表面に、Y試験片表面に形成した酸化被膜のように保護性を有する緻密な膜が形成されない事が原因である。