日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核融合工学 » 501-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[E54-60] タングステン材料

2014年3月28日(金) 14:30 〜 16:25 E (1号館 11B)

座長:野澤貴史(JAEA)

[E54] ITER grade Wの引張強度特性の温度依存性と破面観察

徳永和俊1, 浮田天志2, 尾崎浩詔2, 栗下裕明3, 松尾悟3, 荒木邦明1, 藤原正1, 長谷川真1, 中村一男1 (1.九大, 2.九大, 3.東北大)

キーワード:タングステン, 引張試験, 破面, 温度依存性, 核融合炉, ダイバータ材料

ITER、原型炉のダーバータ板の表面材料として、タングステンが使用される計画である。このダーバータ板の表面はプラズマから高熱・高粒子負荷を受け損傷が発生することが懸念される。特に、熱負荷では、定常熱負荷時やディスラプション、ELMs時に高熱負荷を受け、その際発生する熱応力により損傷が発生することが考えられる。このような材料評価を行うためには、まず、タングステンの基本的な強度特性を調べる必要がある。本研究では、ITER grade Wの引張試験を室温から1600℃まで行い、応力-ひずみ曲線の温度依存性を調べた。また破壊後の破面の組織観察を行い、破壊挙動について調べた。高温になるほど引張強さは小さくなっており、延性域の温度では圧延方向の違いによる引張強さ、降伏応力、全ひずみの大きな差はなかった。また、1600℃になると全ひずみ量は急激に増大した。