日本原子力学会 2014年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 402-1 炉材料とその照射挙動

[F01-05] ジルコニウム合金

2014年3月26日(水) 10:00 〜 11:15 F (1号館 11C)

座長:阿部弘亨(東北大)

[F03] 実海水を用いたジルカロイ-2照射材の浸漬試験

関尾佳弘1, 林長宏1, 山県一郎1, 佐々木新治1, 益子真一1, 井上賢紀1, 山下真一郎1, 前田宏治1 (1.日本JAEA)

キーワード:ジルカロイ-2, 燃料被覆管, 照射材, 海水, 浸漬試験, 引張試験

福島第一原子力発電所では、東日本大震災による電源喪失に伴い、使用済燃料プール内の燃料を冷却するために海水の注入が行われた。海水に曝された燃料集合体の健全性評価に資するため、これまでに照射済ジルカロイ-2燃料被覆管を用いて、人工海水浸漬後の腐食挙動評価及び強度特性評価を実施し、事故初期に使用済燃料プールに海水注入された環境相当の条件では、腐食挙動や強度特性に及ぼす人工海水浸漬の影響、特に塩化物イオンの影響は見られないことを確認している。本試験では、塩化物イオンを含めた海水由来の成分による腐食の影響を評価するため、照射済ジルカロイ-2燃料被覆管の実海水浸漬試験及び浸漬後のリング引張試験を実施し、これまでに取得した人工海水浸漬試験の結果との比較から塩化物イオン以外の海水由来成分の影響の有無を評価した。