[M25-30] 福島事故セッション1

[M30] 福島第一原子力発電所事故における放射性核分裂生成物放出挙動の評価

（2）トリチウム放出挙動とトリチウム汚染水の処理

^〇鈴木博之¹, 白井浩嗣¹, 鈴木洋明¹, 岡田英俊¹, 内田俊介¹, 内藤正則¹ (1.(一財)エネ総研)

キーワード：福島第一原子力発電所事故, 過酷事故, 放射性核分裂生成物（FP）, FP移行挙動, トリチウム

福島第一原子力発電所事故後の汚染水のトリチウム濃度は、500日程度までは単調に減衰するが、それ以降、現在に至るまで、混入する地下水による希釈効果で、ほぼ一定値を示している。この事実は、事故直後に燃料から全量が放出されずに、残存したトリチウムが溶融燃料から継続的に放出されていることを示唆している。本発表では、事故時短期間に放出されるトリチウムと長期にわたり放出されるトリチウムの比率を定量化し、その比率決定の根拠についても考察すると共に、トリチウム除去技術を工学的な観点から比較・検討し、実現性の高いトリチウム対応策を提案する。