2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[1E15-19] 廃棄物性状調査

2016年9月7日(水) 16:40 〜 18:00 E会場 (久留米シティプラザ 久留米座)

座長:塚田 毅志(電中研)

16:55 〜 17:10

[1E16] 福島第一原子力発電所の事故に伴う水処理二次廃棄物の性状調査

(5)高性能容器に収納されている炭酸塩スラリーの分析

*福田 裕平1,2、荒井 陽一1,2、比内 浩1,2、野村 和則1,2、池田 昭1,3、小畑 政道1,3、市川 真史4、高橋 陵太4、平山 文夫4 (1.IRID、2.JAEA、3.東芝、4.日本核燃料開発)

キーワード:炭酸塩スラリー、増設多核種除去設備、汚染水処理二次廃棄物、福島第一原子力発電所事故

増設多核種除去設備の前処理設備にて発生し、約5か月間高性能容器(HIC)に保管されていた炭酸塩スラリーを、深さ位置を変えて3点(深さ60cm、100cm、150cm)採取し、ICP-AESによる元素濃度分析及び放射能分析等の各種分析を行い、炭酸塩スラリーの性状と採取深さ位置の関係を調べた。元素濃度分析の結果、Mg、Ca、Na等が検出されたが、各試料の金属元素組成比に違いは認められず、採取深さに関係なく試料中の固体成分の組成は同一であると推察する。しかし、固体成分の割合は、採取深さ60cmの試料に比べて、100cmと150cmの試料が大きい結果となった。また、Sr-90放射能濃度の結果も同様の傾向となった。スラリー中の粒子が沈降することにより、固体成分の割合が上昇し、その結果、放射能濃度が高くなったと推定される。これらの結果は、スラリー試料のインベントリ評価や、今後の評価の際のスラリー採取位置の検討に役立てられる。