2016年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 303-1. 原子炉計測,計装システム,原子力制御システム

[1M01-04] 計装システム

2016年3月26日(土) 10:15 〜 11:25 M会場 (講義棟C棟 C106)

座長:五福 明夫(岡山大)

10:45 〜 11:00

[1M03] γ線環境下における水中無線伝送システム光学機器の評価

*大塚 紀彰1、武内 伴照1、土谷 邦彦1、柴垣 太郎2、駒野目 裕久2 (1.国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構、2.池上通信機株式会社)

キーワード:水中無線伝送、光通信、ガンマ線、全光束、LED

原子力発電所における監視システムの高度化の一環として、過酷事故時でも使用済燃料プール内の温度、水位等の計測データを送受信可能な光無線伝送システムの開発を行っている。
本研究では、使用環境で想定されるγ線環境下における耐性を調べるため、表面実装型LEDにγ線照射試験及び特性評価試験を実施した。
試料は発光波長465nm(青),522nm(緑)及び635nm(赤)をもつ表面実装型LED を用意し、線量率10kGy/hのγ線を線量1MGyまで照射した。照射済後、1~20mAの電流を印加して電圧を測定した結果、未照射時から1MGyまでの電圧値にほぼ変化がないことから、LED素子部へのγ線の影響が無いことが分かった。一方、照射前後においてLEDレンズが無色透明から褐色に変色した。照射前後の全光束を評価した結果、照射済LEDの全光速が低下したこと及び赤色光LED全光束の低減率が最も低いことが分かった。
以上の結果から、赤色光LEDがガンマ線環境下における光通信において有利であることが分かった。