2016年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 402-1. 炉材料とその照射挙動

[2H01-07] ジルコニウム合金

2016年3月27日(日) 09:30 〜 11:15 H会場 (講義棟B棟 B204)

座長:森下 和功(京大)

10:30 〜 10:45

[2H05] 室温近傍の水腐食によって生成したジルコニウム酸化物の結晶構造

*大塚 哲平1、橋爪 健一1、加藤 修2、建石 剛3、桜木 智史4、吉田 誠司4 (1.九大・院 総理工、2.神戸製鋼所、3.コベルコ科研、4.原環センター)

キーワード:ジルコニウム、酸化物、放射光、腐食

ジルコニウム合金を主成分としたハル・エンドピースの深地層処分が検討されている。このため、ハル・エンドピースが地層処分された際、即ち地下水中におけるジルコニウム合金の長期腐食挙動を把握する必要がある。本研究では、室温近傍30℃~80℃の純水中において純ジルコニウム、ジルカロイ4およびジルコニウム水素化物の腐食試験を実施し、表面に生成した数nmの極薄いジルコニウム酸化膜の結晶構造を放射光X線回折実験により調べた。この結果、純ジルコニウム酸化膜中には、単斜晶と正方晶の結晶構造が共存しており、両者の占める相対割合が腐食温度または酸化膜厚さによって変化することがわかった。報告では、ジルカロイ4およびジルコニウム水素化物表面に生成した酸化膜の結晶構造と比較することにより、室温近傍におけるジルコニウム合金腐食挙動について議論する。