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[2I06] 福島第一原子力発電所の事故に伴う水処理二次廃棄物の性状調査
(3)多核種除去設備スラリーの性状分析
キーワード:炭酸塩スラリー、粒度分布測定、多核種除去設備、汚染水処理二次廃棄物、福島第一原子力発電所事故
既設多核種除去設備及び増設多核種除去設備の前処理設備から発生した炭酸塩スラリー廃棄物を採取し、その性状を調査するためICP-AESによる元素濃度分析と粒度分布測定を行った。ICP-AESによる元素濃度分析では、前処理設備の除去対象元素であるCa、Mgを高い濃度で検出し、この他に有意量のNa、Si、Fe及びSrを検出した。試料間において、Ca/Mg濃度比に最大約2倍の差が認められたが、これは、処理水(供給水)の組成の違いによるものと推定される。また、粒度分布測定の結果、今回までに試料採取した範囲では、設備の違いや処理水の組成によらず同程度の粒子径のスラリー廃棄物が発生していることがわかった。これらのデータは、スラリー廃棄物の安定保管の検討に資するものである。