2016年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1. 放射性廃棄物処理

[2I10-14] 福島事故廃棄物処理技術2

2016年3月27日(日) 14:45 〜 16:05 I会場 (講義棟B棟 B200)

座長:宮本 泰明(JAEA)

15:15 〜 15:30

[2I12] 福島原発事故で発生した廃棄物の合理的な処理・処分システム構築に向けた基盤研究

(52) トリクルベッド反応器による汚染水からのトリチウム回収

*小薗 俊介1、稲葉 優介1、竹下 健二1 (1.東京工業大学)

キーワード:トリチウム、放射性汚染水、トリクルベッド、白金触媒、水・水素同位体交換

福島第一原子力発電所事故により70万m3 に及ぶ放射性汚染水が発生している。この汚染水にはトリチウム(T)が含まれ、今のところ海洋放出ができない状況にある。本研究では、海水成分を含む模擬汚染水から、トリクルベッド分離により、Tの代替物質として重水素(D)を取り除くことを試みた。小塔径カラム型のトリクルベッド分離試験において、親水部に模擬汚染水を、触媒層である疎水部に水蒸気・水素を流すことにより触媒の活性劣化を抑制し、触媒活性を長時間維持することができた。さらに、白金触媒の水蒸気・水素間のD移動速度および、水・水蒸気間のD移動速度を実験的に求め、プロセス規模を評価した。トリクルベッド法の適用により、プロセス規模の小型化が期待でき、実用的なT回収プロセスの構築が可能である。