2016年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1. 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[3C05-09] シビアアクシデント解析手法

2016年3月28日(月) 10:35 〜 11:55 C会場 (講義棟B棟 B103)

座長:岡田 英俊(エネ総研)

10:35 〜 10:50

[3C05] MPS法におけるステンレス鋼/ボロンカーバイド共晶反応モデルの開発

*植田 翔多1、間所 寛1、ジョ ビョンナム2、近藤 雅裕2、エルカン ネジェット2、岡本 孝司2 (1.東京大学工学系研究科原子力国際専攻、2.東京大学工学系研究科原子力専攻)

キーワード:シビアアクシデント、沸騰水型原子炉、制御棒、共晶反応、MPS法

福島第一原子力発電所事故では、シビアアクシデントの初期段階で制御棒溶融が生じたと推定されている。早期の制御棒溶融は後のシビアアクシデント進展に大きく影響するため、その理解は重要である。この制御棒溶融は制御棒材料であるステンレス鋼と炭化ホウ素(B4C)の共晶反応に起因するものであり化学反応と相変化を伴う複雑な現象である。これまで、主に実験的アプローチで研究が行われてきたが、実験では複雑現象を切り分けることが困難であるために溶融物挙動の詳細な理解には至っていない。そこで本研究では、機構論的な数値計算によるアプローチで現象の理解を深めることを目的として、(Moving Particle Semi-implicit)MPS法におけるB4C制御棒溶融モデルを開発した。開発したモデルによる数値計算結果と実験結果を用いて比較と検討を行った。