2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[2A06-10] ガラス固化技術1

2017年9月14日(木) 10:45 〜 12:00 A会場 (B1棟 B11講義室)

座長:天本 一平 (JAEA)

11:15 〜 11:30

[2A08] 放射性廃棄物の減容化に向けたガラス固化技術の基盤研究

(41)改良ホウケイ酸ガラスの耐水性評価

*大和久 耕平1、結城 智1、三浦 吉幸1、多田 晴香1、兼平 憲男1 (1. 日本原燃)

キーワード:ホウケイ酸塩ガラス、イエローフェーズ、高レベル液体放射性廃棄物

高充填ガラスマトリックスの開発においてガラスの組成変動が化学的耐久性に与える影響を調査した。先行研究においては、1.5≦SiO2/B2O3≦2.0(mol%比)の範囲で、Al2O3濃度を適切に設定することで、現行組成と同等の化学的耐久性を維持しつつMoO3溶解度を向上させることができることが確認されている。そこで本研究ではSiO2/B2O3比(mol%比)を1.75に減少させた組成を基準として、物性値等の観点からLi2O/Na2O比の上昇および(Li2O+Na2O)/(ZnO+CaO)比の減少が化学的耐久性に与える影響をPCT試験およびMCC1試験で評価した。調査の結果、Si2O/Na2O比の上昇および(Li2O+Na2O)/(ZnO+CaO)比の減少による大きな影響はなく、短期の浸出特性についてはいずれもSRL-EAガラスの規格化浸出速度を下回る結果となった。ただし、Al2O3濃度の影響が顕著であり、化学的耐久性の向上にはAl2O3濃度を現行組成の2倍程度(7mol%)まで増加する必要があることが示唆された。