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[2F01] エネルギー基本理念への認識とコミッショニングの役割
(6)第4回吉田昌郎元所長を偲ぶ会にみる顕彰の論理的基盤への視点
キーワード:吉田昌郎元所長、顕彰会、福島第一事故、電力・原爆・原発対応の歴史的矛盾 、酷烈状況のリーダー
一般社団法人「吉田昌郎元所長と福島フィフティーを顕彰する会」(理事長・杉山勝行)では、「第4回吉田昌郎元所長を偲ぶ会」を命日である7月9日に品川「きゅりあん」で行なうことを企画し、筆者が講演を依頼され、原産協関連者にご相談し受諾した。惟うに、福一の如き状況にリーダーが直面する事象は戦後には見当らず、例を戦中に求めるのみであろう。即ち、アッツ島の山崎大佐、硫黄島の栗林中将、沖縄の牛島中将である。酷烈の状況は永年の無理の方針を承知で遂行した結果であり、福島でも同様である。原発の流れを遡れば原爆があり戦争がある。電力事業も端緒からの矛盾を探ると、50・60 c/s併存の矛盾から始まる。「原子力」との基本用語自体が非国際的・非科学的の最大の「安全神話」である。東電では、2002年のシュラウド問題以降、愛社精神が戦陣訓となり、吉田元所長も時には能動的となり、終には受動者となって、戦中のリーダーに続く未経験かつ極度の制約条件下での事態への対応に尽力することとなった。
吾々の学ぶべきことは、まずは状況を見定める視点であり、対応への手法であり、システムカルチャーが試されるケースであると自覚すべきである。
吾々の学ぶべきことは、まずは状況を見定める視点であり、対応への手法であり、システムカルチャーが試されるケースであると自覚すべきである。