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[2F04] 新しい核燃料サイクルの提案
キーワード:核燃料サイクル、エネルギー計画、資源、高速炉、プラント設計
旧来資源の枯渇により近未来に予想されるエネルギー供給危機に対応するために、最近の知見と社会情勢を考慮した検討をおこなった。まず、エネルギー長期需給計画から選定された位置づけと技術目標を追求する高速炉を選択し、次に、燃料としては、社会的に不適合物質と考えられながら蓄積量が多くなっているもの、すなわち、すでに生産済みで蓄積されている熱中性子炉使用済燃料からのプルトニウム、大量の民生用放出を期待したい核兵器解体プルトニウム、それに、各プラントで蓄積されつつある軽水炉使用済燃料を再処理することなく使用するプラントを検討した。そして、これまでの高速炉の燃料を交換するだけで、優れたプラント特性を持つ高速炉が設計できることを示した。これを軸とした新しい核燃料サイクルを提案する。この適用により、エネルギーの需給バランスを図るとともに、原子力の生み出した負の遺産を消滅する自浄効果を持つことが期待できる。