2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 402-1 炉材料とその照射挙動

[2I08-17] SiC

2017年9月14日(木) 14:45 〜 17:25 I会場 (C棟 C310講義室)

座長:岸本 弘立 (室蘭工大)

16:00 〜 16:15

[2I13] 事故耐性燃料としてのSiC複合材被覆管の既設PWRへの適用性に関する評価

(2)運転時の燃料ふるまい評価

*古本 健一郎1、手島 英行1、渡部 清一1、山本 晃久1、山下 真一郎2、白数 訓子2、齋藤 裕明2 (1. 三菱原子燃料、2. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:事故耐性燃料、SiC複合材、被覆管、PWR、燃料ふるまい

事故耐性燃料の被覆管として炭化ケイ素(SiC)を使用した場合の通常運転時および運転時の異常な過渡変化時の燃料挙動について解析評価を実施した。
SiCと従来の被覆管材料であるZr合金材とでは、基本的な材料物性が異なるだけでなく、照射温度に依存するスエリングや冷却材との反応による被覆管の溶出減肉など、SiCに特有の照射挙動が存在する。そのため、燃料ふるまいの解析コードの改良並びに有限要素法解析コードとの連携により、SiC特有の照射挙動も考慮した計算が可能な解析手法を開発した。
解析の結果、SiC被覆管燃料棒は従来燃料棒と比較して燃料温度が高温になる傾向があり、ペレットと被覆管の接触、被覆管径方向の温度差によるスエリング差に起因する二次応力などによりSiCの材料強度と比較して大きな応力が発生する可能性があることが示された。この対策として、被覆管肉厚の変更やペレット中空化などの効果を検討した。