2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核融合工学 » 501-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2O01-04] 核融合炉材料(固体・液体ブランケット)

2017年9月14日(木) 09:30 〜 10:35 O会場 (フロンティア応用科学研究棟 セミナー室1)

座長:近藤 正聡 (東工大)

09:45 〜 10:00

[2O02] イオン伝導体による革新的リチウム同位体分離技術の開発

*星野 毅1 (1. 量研機構)

キーワード:リチウム6濃縮、リチウム同位体分離、リチウムイオン伝導体、リチウム分離膜、トリチウム増殖材料

核融合炉の燃料として必要なトリチウムは、核融合炉ブランケット内に装荷されるトリチウム増殖材料中の6Liと中性子との核反応により生産する。しかしながら、天然のリチウム(Li)には6Liが最大で約7.8%(残りはリチウム7(7Li))しか存在せず、核融合炉の定常運転に必要なトリチウム量を確保するためには、6Liの存在比を約90%に濃縮したLiが必要となる。これまで、セラミックス製のLiイオン伝導体をLi分離膜とした、海水からのLi回収技術を発案したが、6Liは7Liより移動度が高いことから、原理的には本技術を発展させることで、6Liと7Liの分離が可能と考えた。Liイオン伝導体としてLi0.29La0.57TiO3(LLTO)を用い、天然同位体比の水酸化リチウム(LiOH)水溶液からの6Li同位体分離試験を行った結果、最大6Li同位体分離係数1.04と、海外にて実用化されていると考えられる水銀アマルガム法の6Li同位体分離係数1.06と同等の、高い値が得られた。