2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核融合工学 » 501-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2O05-09] 核融合炉材料(腐食,強度評価手法)

2017年9月14日(木) 10:35 〜 12:00 O会場 (フロンティア応用科学研究棟 セミナー室1)

座長:帆足 英二 (阪大)

10:50 〜 11:05

[2O06] 鉛リチウム流動場における低放射化フェライト鋼の共存性に関する研究

(3)ナノインデンテーション法によるコロージョン・エロージョンダイナミクスの解析

*近藤 正聡1、菱沼 良光2、田中 照也2、室賀 健夫2、乗松 孝好3 (1. 東京工業大学科学技術創成研究院先導原子力研究所、2. 核融合科学研究所ヘリカル研究部、3. レーザー科学研究所)

キーワード:液体ブランケット、腐食

核融合炉ブランケットの燃料増殖材として期待されている鉛リチウム合金と候補構造材料である低放射化フェライト鋼の共存性の課題について、流動場におけるコロージョン・エロージョンのダイナミクスを明らかにするためにナノインデンテーション分析により材料腐食組織の力学特性を評価した。非等温型攪拌試験装置を用いて500時間及び1000時間の腐食試験を実施した。試験後に電子顕微鏡観察を実施した所、腐食反応によりフェライト鋼表面組織内に部分的にポーラスな箇所が発生すると同時に材料マトリクス中へ液体金属成分の部分的な拡散が生じる事が分かった。ナノインデンテーション分析を、荷重100-1000mNの範囲で深さ1-5micro m程度の層を対象に実施したところ、押し込み硬さが低下し、押し込み弾性率が若干上昇する事がわかった。腐食に伴い材料表層の組織がポーラス化し、更に力学特性が変化する事にでエロージョンが生じているという事が示唆された。