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[2O23] ヘリウム・水素高温同時照射下におけるタングステン中のヘリウム滞留挙動
キーワード:ヘリウム滞留、高温、ヘリウム・水素同時照射、ヘリウムバブル
核融合炉のプラズマ対向材であるタングステン(W)には、炉運転時に水素同位体およびD-T核融合反応によって生成したヘリウム(He)が同時に照射される。同時照射下におけるW中のHe滞留挙動を解明することは、実炉環境下での不純物制御の観点からも重要である。そこで本研究では、WにHe•水素同位体を高温下で同時照射し、温度とH/Heフラックス割合によるHe滞留挙動への影響を検討した。昇温脱離測定(R.T.~1700 K)およびTEM観察結果により、水素エネルギーによりHe滞留挙動が変わることがわかった。3.0 keV He-3.0 keV H2+同時照射ではHeバブル成長が促進するが、3.0 keV He-1.0 keV H2+同時照射では、Heバブルの成長を大きく抑制され、転位ループ中に捕捉されるHeが増えることが示唆された。Heフルエンスは1.0 × 1022 He+m-2に達しても、Heは主に転位ループ中に捕捉されており、照射温度が上昇すると共に、転位ループ中に滞留したHeは減少し、水素の影響が低減することが考えられる。