2017年秋の大会

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一般セッション

V. 核融合工学 » 501-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2O17-23] 核融合炉材料(ダイバータ材料,タングステン)

2017年9月14日(木) 16:35 〜 18:30 O会場 (フロンティア応用科学研究棟 セミナー室1)

座長:福元 謙一 (福井大)

18:05 〜 18:20

[2O23] ヘリウム・水素高温同時照射下におけるタングステン中のヘリウム滞留挙動

*周 啓来1、東 奎介2、戸苅 陽大2、矢嶋 美幸3、時谷 政行3、増崎 貴3、吉田 直亮4、波多野 雄治5、近田 拓未1、大矢 恭久1 (1. 静大理、2. 静岡大院、3. 核融合研、4. 九大応力研、5. 富山大水素研)

キーワード:ヘリウム滞留、高温、ヘリウム・水素同時照射、ヘリウムバブル

核融合炉のプラズマ対向材であるタングステン(W)には、炉運転時に水素同位体およびD-T核融合反応によって生成したヘリウム(He)が同時に照射される。同時照射下におけるW中のHe滞留挙動を解明することは、実炉環境下での不純物制御の観点からも重要である。そこで本研究では、WにHe•水素同位体を高温下で同時照射し、温度とH/Heフラックス割合によるHe滞留挙動への影響を検討した。昇温脱離測定(R.T.~1700 K)およびTEM観察結果により、水素エネルギーによりHe滞留挙動が変わることがわかった。3.0 keV He-3.0 keV H2+同時照射ではHeバブル成長が促進するが、3.0 keV He-1.0 keV H2+同時照射では、Heバブルの成長を大きく抑制され、転位ループ中に捕捉されるHeが増えることが示唆された。Heフルエンスは1.0 × 1022 He+m-2に達しても、Heは主に転位ループ中に捕捉されており、照射温度が上昇すると共に、転位ループ中に滞留したHeは減少し、水素の影響が低減することが考えられる。