2017年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 303-3 ヒューマンマシンシステム,高度情報処理

[1J06-08] レジリエンスと異常診断

2017年3月27日(月) 16:10 〜 17:00 J会場 (16号館 16-305教室)

座長:氏田 博士 (環境安全学研)

16:10 〜 16:25

[1J06] 現場組織の緊急時対応力向上を目指した福島第一原子力発電所事故分析

(1)複数タスク処理の作業負荷マネジメント

*大場 恭子1,2、吉澤 厚文3、北村 正晴4 (1. 日本原子力研究開発機構、2. 長岡技術科学大学、3. 国際廃炉研究開発機構、4. テムス研究所)

キーワード:福島第一原子力発電所、緊急時対応、ワークロードマネジメント、レジリエンスエンジニアリング

東日本大震災時の福島第一原子力発電所は、過去の原子力発電所での事故と異なり、並行して複数のプラントへの対応を必要とされた。そのため、現場組織では、より多くのタスク処理が行われ、それらに伴う負荷が生じていたと考えられる。しかし、同時にどのようなタスクが処理され、それによりどのような負荷が生じていたのかといった分析はほとんどなされていない。本稿では、福島第一原子力発電所の緊急時対応の中から3号機の原子炉注水停止から海水注入による注水の回復までの時間に着目し、その間のテレビ会議システムのやりとり等から、現場組織が同時に処理していた複数のタスクを抽出することと試みた。このような抽出の結果により明らかになった現場の対策本部の負荷に基づき、今後の緊急時対応する現場組織の緊急時対応力向上を目指した教訓を抽出する。