2017年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-2 炉設計と炉型戦略,核変換技術

[3F11-13] 炉心設計2(増殖炉)

2017年3月29日(水) 14:45 〜 15:35 F会場 (16号館 16-206教室)

座長:杉野 和輝 (JAEA)

15:00 〜 15:15

[3F12] 燃料棒接触型稠密集合体を用いた加圧水型軽水炉の増殖炉心設計

*武井 哲応1、山路 哲史1 (1. 早稲田大学)

キーワード:加圧水型軽水炉、高速増殖炉、燃料棒接触型稠密集合体

本研究では、減速材対燃料体積比を大幅に低減する燃料棒接触型稠密集合体を用いる高増殖PWR型炉心概念を検討した。MOX燃料と劣化ウラン燃料又は濃縮ウラン燃料を使用し、負のボイド反応度と最小限界熱流束比(MDNBR)の暫定的な基準を満たす、複合システム倍増時間(CSDT)の短い高増殖炉心概念を検討した。炉心核計算には中性子衝突確率法とマクロ断面積内挿法および中性子拡散近似法に基づくSRAC2006、ASMBURN、COREBNコードを用い、これらの結果から各集合体の最大出力チャンネルおよび平均出力チャンネルの単チャンネル熱流動解析を行う結合計算により炉心特性を評価した。その結果、炉心出力密度の増大によるCSDTの短縮と、MDNBR基準を満たすための炉心流量増加が招く圧力損失増大の関係が明らかになった。また、CSDT100年以下の高増殖炉心を設計するには、ブランケット部の劣化ウラン燃料を4.95wt%濃縮ウラン燃料で置換することが効果的であることが明らかになった。