2017年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 305-3 原子炉設計,原子力発電所の建設と検査,耐震性,原子力船

[3G06-07] 最新原子力発電所の試運転状況

2017年3月29日(水) 11:25 〜 12:00 G会場 (16号館 16-207教室)

座長:島田 裕一 (原安進)

11:40 〜 11:55

[3G07] AP1000®初号機の試運転結果

(2)静的格納容器冷却系

*山崎 之崇1、パターソン マイク2、ライト リチャード2 (1. ウェスチングハウス・エレクトリック・ジャパン株式会社、2. ウェスチングハウス・エレクトリック・カンパニー)

キーワード:加圧水型原子炉、静的安全系、AP1000、試運転

AP1000は、静的安全概念を採用した最新鋭のPWRであり、事故時または過渡事象時、重力や圧縮ガスの圧力、水の蒸発や蒸気の凝縮、水や空気の密度差に伴う自然循環力などを利用して、72時間まで運転員の操作なしに原子炉を安全な停止状態へと収束可能なプラントである。AP1000は、原子炉の崩壊熱を静的炉心冷却系にて除熱し、遮蔽建屋頂部の静的格納容器冷却水タンク、重力注水配管、格納容器内部の熱を外部環境に伝熱する鋼製格納容器から構成される静的格納容器冷却系にて、外部環境に放熱する。静的格納容器冷却水タンクは、事故後72時間の冷却に必要な水量を有する。現在、AP1000の初号機の試運転が中国で行われている。本稿では、試運転結果の内、AP1000の静的格納容器冷却系に関する試験結果を報告する。