2018年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[2G10-14] ガラス固化技術1

2018年9月6日(木) 14:45 〜 16:05 G会場 (A棟 A37)

座長:岡本 芳浩(JAEA)

14:45 〜 15:00

[2G10] ホウケイ酸塩ガラスからのモリブデン相の徐冷結晶化に与えるガラス組成の影響

*大平 俊明1、佐藤 瞳2、菅原 透1 (1. 秋田大学大学院理工学研究科、2. 秋田大学国際資源学部)

キーワード:高レベル放射性廃棄物ガラス、モリブデン溶解度、イエローフェーズ、徐冷

我々はこれまで,ホウケイ酸塩系に対する高温の平衡下でのMoO3相の分相と結晶化を実験的に調べ,組成によっては5mol%を超えるような高い飽和溶解度を示すことを報告してきた.しかし実際の放射性廃棄物のガラス固化体は徐冷されるため,平衡とは異なる結晶化挙動を示すと考えられる.本研究では,いろいろなホウケイ酸塩系の組成にMoO3を添加した試料について1200℃で溶融し,固化体の冷却速度に相当する1℃/min速度で冷却をしたときの結晶化について調べた.その結果,B2O3/SiO2比が高いほど結晶化するNa2MoO4が減少し,CaMoO4が増加すること,徐冷結晶化時のMoO3の溶解度は高温での飽和溶解度の35-50%の大きさであること,44SiO2-23B2O3-14Al2O3-15Na2O-4P2O5 (mol%)組成のガラスは8mol%のMoO3を添加しても結晶化をしないことがわかった.