[2N01-05] 中性子利用

[2N02] 核融合中性子によるLLFP処理

(2)プラズマを標的とするインフライトミュオン触媒核融合の物理

*木野 康志¹、山下 琢磨¹、岡 壽崇¹、佐藤 元泰² (1. 東北大理、2. 中部大工)

キーワード：ミュオン、ミュオン触媒核融合、ミュオン原子衝突、飛行中ミュオン触媒核融合、核融合断面積

最近の高強度ミュオン源により、ミュオン触媒核融合（µCF）サイクルが、新しいエネルギーや中性子源として多くの注目を集めてきた。µCFでは、ミュオンがつくるミュオン分子内で２つの水素同位体が接近し核融合がおこる。この際、ミュオンは直接核融合反応には関与せずあたかも核融合反応を媒介（触媒）するだけなので、ミュオン触媒核融合とよばれる。µCFサイクルでは、このミュオン分子生成が律速過程となっている。この律速過程を回避しサイクル率を向上させるため、我々は、ミュオン原子衝突におこる原子核反応を利用した飛行中ミュオン触媒核融合（IFµCF）サイクルを新たに提案した。
IFµCF サイクルの中で鍵となるのは、ミュオン原子とプラズマ中の高エネルギー水素同位体の衝突中の核融合反応の過程であり、この過程の理論計算を中心にIFµCFサイクル内のミュオン原子過程について発表する。