2019年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-2 放射性廃棄物処分と環境

[1C16-19] 核種移行2

2019年9月11日(水) 16:55 〜 18:00 C会場 (共通教育棟 1F C13)

座長:田中 真悟(北大)

16:55 〜 17:10

[1C16] Ca共存下での粘土鉱物へのNb収着モデルの検討

山口 徹治1、邉見 光1、Logan Barr1、島田 亜佐子1、*大平 早希1、飯田 芳久1 (1. 日本原子力研究開発機構 )

キーワード:ニオブ、カルシウム、イライト、収着モデル、溶解度

94Nb(半減期2.03万年)の収着分配係数(Kd)は、中深度処分の安全評価で重要な要素の一つである。Nbは中性以上のpHでアニオン(Nb(OH)6-、N b(OH)72-)を形成するため、収着性が低いと予想される。しかし、Ca存在下では高い収着が報告されており(Ervanne et al.(2014))、Ca存在下でのKdのモデル化は成功していない。本研究では、Ca-Nb-OH溶存錯体の存在を確認するため、Ca濃度とpHを変化させNbの溶解度を調べた。その結果、CaNb(OH)6+の存在が推定された。また粘土鉱物の一つであるイライトを対象に、Ca-Nb-OHの表面種を考慮に入れた収着モデルを構築し、Ervanne et al.(2014)のデータを再解析した結果、Ca共存下でのイライトへのNbの高いKdを再現できた。これらの結果から、収着モデルへX_OCaNb(OH)6の追加を提案する。