[2A_PL0201] The Manyosyu poetry of the Etchu region
Poet Otomo Yakamochi and Toyama
富山県の「ふるさと文学」の一つとして、『万葉集』があげられます。というのは、万葉集の編纂に大きな役割を果たした大伴家持が天平18年(746)に越中国守として赴任し、5年間在任した間に223首もの歌を詠み残しているからです。家持の作223首を含めて、「越中万葉」と称される歌数は337首を数え、万葉集所出の地名数も、近畿圏以外で最も多いのが富山県です。「越中万葉」は越中の風土、ことば(方言・孤語)、風俗など古代の越中地方の情報を豊かに残しています。しかも、越中万葉歌の残された巻は、日時が記載された歌が多く、その実態に具体性があります。そのような、越中万葉の世界を、代表的な歌を中心にご紹介します。