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[3O06] 配管溶接部エルボテーパ部の超音波探傷試験条件の検討
キーワード:超音波探傷試験、鋳造ステンレス鋼、一次冷却材配管、PWR、フェーズドアレイ技術、スキュー角、走査不可範囲、超音波探傷シミュレーション、有限要素解析、疲労き裂
PWRの一次冷却材配管等に使用されている鋳造ステンレス鋼は,その結晶構造により超音波の散乱や減衰が大きく超音波探傷試験は困難であるとされていたが,著者らは大型2振動子探触子を用いた自動超音波探傷装置を開発した.しかし,この探触子を走査できないエルボテーパ部直下にある軸方向欠陥面の正面からは探傷できない.そこで,フェーズドアレイ技術を用いて,配管溶接部の走査不可範囲下部にある軸方向欠陥に斜めから超音波を入射した場合の欠陥の検出の可能性について超音波探傷シミュレーションにより検討した.その結果,欠陥からのエコーを確認することができ,凹凸のある欠陥面からのエコーは平坦な欠陥面からのエコーより振幅が大きいことがわかった.このことから,走査不可範囲下部にある軸方向欠陥を斜めから探傷できる可能性と,欠陥として想定する疲労き裂のような凹凸のある欠陥面からの散乱波により検出できる可能性を見いだした.