2019年春の年会

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VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[1O01-07] タングステン(水素同位体挙動)

2019年3月20日(水) 10:00 〜 11:55 O会場 (共通教育棟2号館 4F 46番)

座長:外山 健(東北大)

10:15 〜 10:30

[1O02] タングステン中の重水素滞留挙動への表面及びバルク照射欠陥密度分布影響評価

*和田 拓郎1、戸苅 陽大2、仲田 萌子2、趙 明忠2、孫 飛1、波多野 雄治3、大矢 恭久1 (1. 静岡大学理学部、2. 静岡大学大学院、3. 富山大学水素同位体科学研究センター)

キーワード:タングステン、水素イオン照射、重イオン照射、重水素滞留挙動、昇温脱離法

核融合炉のプラズマ対向壁材料であるタングステン(W)には、炉運転時に高エネルギー中性子が照射され、水素同位体の安定な捕捉サイトである照射欠陥がバルク中に導入される。また軽イオン、荷電粒子等による照射欠陥は中性子によるものとは異なり表面に集中するため、W中の照射欠陥分布は一様ではないと考えられる。本研究では、表面近傍に照射欠陥を導入するために鉄イオン照射を行ったW試料に対して、種々のエネルギーを持つ水素イオン照射を行い、バルク中にも照射欠陥を導入した。この試料に対して重水素照射を行い、昇温脱離法(TDS)及びグロー放電発光分光分析(GD-OES)によって重水素滞留挙動を評価した。またHIDTシミュレーションにより欠陥の捕捉エネルギーやDの深さ分布の検討も行った。短飛程水素イオン照射ではD滞留量が減少したが、長飛程照射では増加した。これにより、バルク中の欠陥深さの違いに依存してD滞留挙動が変化することが示唆された。