2019年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[2B10-14] 汚染水及び汚染土壌処理技術

2019年3月21日(木) 14:45 〜 16:10 B会場 (共通教育棟2号館 1F 10番)

座長:岡本 芳浩(JAEA)

15:45 〜 16:00

[2B14] ICP-MS/MSによるNp-237分析の基礎検討

*岩崎 真歩1、鈴木 達也2、山村 朝雄3、小無 健司4、鹿籠 康行5、野口 真一1 (1. JAEA、2. 長岡技大、3. 京都大学、4. 東北大学、5. アジレント・テクノロジー株式会社)

キーワード:ICP-MS/MS、アクチノイド分析

試料前処理が他の方法に比べ簡便で検出下限が低い等の利点を持つICP-MSはアクチノイドの元素分析における有効な測定手段のひとつと考えられている。しかしながら、目的の元素が同重体や分子イオンによるスペクトル干渉を受ける等の問題点を有している。
イオン分子反応を用いたリアクションセル技術とタンデムマス配置により高い干渉除去能力とアバンダンス感度が得られるICP-MS/MSによればアクチノイド分析においてもスペクトル干渉の除去、低減による高感度化が期待できる。本研究ではNp-237分析における検量線の直線性の良否、検出下限値の算出、リアクションセル技術を用いた異なるガスモードにおける干渉低減の可否などの基礎的なデータの取得を目的とした検討を実施した。
この結果、リアクションガスとしてO2ガスを用いることにより同重体干渉が低減され、十分に低い検出下限が得られ、Np-237測定が可能であることなど、ICP-MS/MSによるNp-237分析における有益なデータが得られた。