11:20 〜 11:35
[2F08] 直線軌道投影によるX線CTの圧縮センシング再構成
キーワード:X線CT、非破壊検査、直線軌道投影、再構成アルゴリズム
高度成長期に建造された道路橋の多くが設計寿命を迎え始め、耐荷力評価に基づいたこれらの合理的な補修が必要とされている。耐荷力評価にはX線CTによる内部鋼材の劣化程度の評価が重要である。我々は、小型加速器X線源による橋梁検査を実施しているが、その中で、通常の回転軌道に比べ現場での適用が容易な、直線軌道投影からのCT再構成の研究を行っている。直線軌道投影では角度情報が不足するため、従来の再構成手法ではアーチファクトが強く出る問題があった。そこで本研究では、角度欠損に強い再構成手法である圧縮センシングに基づいて、直線軌道投影の問題を新たに定式化し、数値計算による実証を行った。本研究では、直線軌道CTの問題の定式化および再構成アルゴリズムの開発を行い、ファンビーム二次元CTの数値計算およびモンテカルロ計算の結果から、断面画像を精度良く再構成できることが検証できた。今後の実験での実証および屋外試験での応用が望まれる。