2019年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 401-2 原子炉の運転管理と点検保守

[2L04-06] 原子力プラントの運転管理技術の向上

2019年3月21日(木) 11:05 〜 12:00 L会場 (共通教育棟2号館 3F 36番)

座長:三木 将裕(日立)

11:05 〜 11:20

[2L04] 配管減肉のモニタリングと予測に基づく配管システムのリスク管理

*高木 敏行1、渡邉 豊1、内一 哲哉1、GUY Philippe 2、REBOUD Christophe3 (1. 東北大学、2. INSA-Lyon、3. CEA)

キーワード:配管減肉、廃止措置、配管腐食、非破壊検査、リスク管理

事故を起こした原子力発電所においてデブリ切り出しに伴うデブリ粉塵あるいは金属粉を含む固液二相流の原子炉冷却循環システムにおいては、腐食・潰食減肉現象が明らかになっておらず、かつ高放射線量率や障害物のため配管減肉の測定・修理も困難であることから、漏洩リスクを低減する新しい手法が求められている。本研究では、デブリ粉塵を含む固液二相流による配管減肉モデルを実験とシミュレーションの両面から検討するとともに、過酷環境において信頼性の高い減肉速度の評価が可能な電磁超音波センサを用いたオンラインモニタリングとを併用することにより、配管系のリスク管理を可能とする新しい方法論を確立する。

 具体的には、配管システムにおける腐食・潰食モードと減肉速度は、機構論的モデルに立脚したシミュレーションにより評価する。シミュレーションにおける減肉のモデルは、物質移動係数を制御した電気化学実験により検証する。さらに、配管減肉をガイド波により常時監視するための電磁超音波センサネットワークを設計、開発する。減肉評価方法の信頼性を向上させるために、検出確率と減肉評価性能を評価し、改良を行う。最終的には、配管システムのリスク評価に資する技術を確立する。