2019年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-3 原子力施設の廃止措置技術

[3C03-05] 事故炉廃止措置の方法

2019年3月22日(金) 10:05 〜 10:55 C会場 (共通教育棟2号館 1F 11番)

座長:北村 高一(JAEA)

10:20 〜 10:35

[3C04] 事故炉廃止措置の実施方法に関する検討

(2) 事故炉廃止措置時におけるリスク管理の考え方について

*青木 孝行1 (1. 東北大学)

キーワード:事故炉、燃料デブリ、廃止措置、設備保全、リスク管理、安全性、経済性

事故炉の廃止措置は下記のような特徴を有している。すなわち、(1)地震や津波、水素爆発、熱、海水などで主要設備がダメージを受け、基本安全機能が低下あるいは劣化している。(2)原子炉建屋内は高線量率等のため、容易に接近することができず、損傷燃料/デブリの状態や設備の状態を十分に把握したり、長期を要する廃止措置活動の前提である主要設備の長期健全性を管理したりするための設備保全活動を通常炉と同様に実施することは困難である。このような困難や不明な点を数多く抱えながら、有限なリソースという制約の下で廃止措置を安全かつ着実に進めていくには、事故炉全体、プロジェクト全体を俯瞰し、戦略的な方針の下に効率的・効果的な方法を採用することが必要不可欠である。
ここでは、事故炉廃止措置の成否を決定する「安全性」と「経済性」の観点から事故炉廃止措置時における安全リスクと経済リスクを適切に管理していくための考え方について検討する。