2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-2 炉設計と炉型戦略,核変換技術

[1I01-04] 革新炉開発

2020年9月16日(水) 10:30 〜 11:45 I会場 (Zoomルーム9)

座長:相澤 直人(東北大)

10:45 〜 11:00

[1I02] 遠心力による自然循環冷却型宇宙電源用小型原子炉の概念設計

*長谷川 京吾1、高木 直行1 (1. 東京都市大学)

キーワード:宇宙用原子炉、回転式原子炉、遠心力、自然循環、熱中性子炉、低濃縮ウラン

宇宙電源用原子炉は小惑星帯以遠の外惑星探査といった長期間の探査ミッションにおいても、大出力のエネルギー供給が可能である。本研究では、宇宙用原子炉に必要な条件を設定するとともに、炉心の軽量化と発電システムの単純化を実現するため、遠心力を用いた自然循環冷却型原子炉の概念設計を行った。本原子炉は、減速材・冷却材に軽水を使用し、原子炉の回転で生じる遠心力で軽水を自然循環させ炉心を冷却する。このシステムにより、炉心の軽量化、機械部品削減、ポンプの省略を図る。解析条件は熱出力を1~100kWt、燃料を低濃縮ウランとしてMVPを用いた燃焼計算を行い、炉心寿命や重量を評価した。結果として、熱出力が20kWt(電気出力=1kWe)のとき、炉心寿命30年を達成し、全重量(燃料+被覆管+減速材+冷却材+Be反射体)はおよそ100kgとなった。