2020年秋の大会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 505-1 放射性廃棄物処理

[3B11-13] 吸着・分離2

2020年9月18日(金) 15:55 〜 16:50 B会場 (Zoomルーム2)

座長:深澤 哲生(NFD)

16:10 〜 16:25

[3B12] 沈殿法と蒸留法を用いた核燃料物質を含むアルカリ塩化物の除染プロセス

*伊部 淳哉1、麻生 めぐみ1、渡部 雅之2、渡部 創2、高畠 容子2、松浦 治明1 (1. 東京都市大学、2. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:乾式再処理、溶融塩、U分離、沈殿、減圧蒸留

使用済み核燃料の乾式再処理の研究開発により生じた廃塩にはUが含まれているものが存在し、吸湿により塩化物イオンが機器や配管を腐食させるリスクのあることから、その廃塩は長期保管には適さず処理を行う必要がある。

その塩化物廃塩を廃棄体化する前処理として、まず溶融塩に沈殿剤を添加してUを沈殿分離し、次に減圧蒸留を行うことでU以外の浴構成元素を蒸発分離する2段階のプロセスを検討している。本実験では浴塩にLiCl-KCl共晶およびNaCl-2CsCl塩、核物質の模擬としてセリウム、沈殿剤として酸化リチウムを用い、沈殿剤の添加方法、量を換えた沈殿生成試験、および蒸留条件を換えた蒸留試験を行った。

両浴ともにオキシクロライドを主成分とする沈殿が生成され、セリウムの物質量に対し酸化物を1.5倍〜2倍量添加することで97%の沈殿収率を得た。

また800oCで4時間蒸留することで89%の塩回収率を達成した。