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[1L08] タングステンからの重水素放出に及ぼす中性子照射の影響
キーワード:プラズマ対向機器、トリチウム、除染、中性子照射、タングステン
核融合炉で使用されたプラズマ対向材料からトリチウムを除去する手法の一つとして、崩壊熱を利用した真空容器中での加熱処理がある。トリチウム除去効率に及ぼす中性子照射効果を調べる研究の一環として、本研究では、BR2炉で0.03 dpaまで中性子照射したタングステン試料および非照射試料を300~500℃で重水素プラズマに曝露したのち、大気にさらすことなく真空中で300℃に加熱した際の重水素放出特性を調べた。30時間の加熱により、非照射試料からはほぼ全量の重水素が放出された。中性子照射材では放出速度は著しく減少したものの、30時間の加熱により総保持量の1~3割程度の重水素が放出された。これらの実験の詳細と、より長時間加熱することによる除去効果を拡散シミュレーションコードで評価した結果を報告する。