2020年春の年会

講演情報

一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)/601-1 プラズマ工学(慣性核融合を含む)

[1L06-09] プラズマ工学・照射挙動

2020年3月16日(月) 14:45 〜 15:50 L会場 (共通講義棟 S棟2F S-22)

座長:向井 啓祐(京大)

15:15 〜 15:30

[1L08] タングステンからの重水素放出に及ぼす中性子照射の影響

*波多野 雄治1、Vladimir Kh. Alimov2、桑原 竜弥3、外山 健4、Alexander V. Spitsyn2、染谷 洋二5 (1. 富山大水素研、2. クルチャトフ研、3. 愛工大、4. 東北大金研、5. 量研)

キーワード:プラズマ対向機器、トリチウム、除染、中性子照射、タングステン

核融合炉で使用されたプラズマ対向材料からトリチウムを除去する手法の一つとして、崩壊熱を利用した真空容器中での加熱処理がある。トリチウム除去効率に及ぼす中性子照射効果を調べる研究の一環として、本研究では、BR2炉で0.03 dpaまで中性子照射したタングステン試料および非照射試料を300~500℃で重水素プラズマに曝露したのち、大気にさらすことなく真空中で300℃に加熱した際の重水素放出特性を調べた。30時間の加熱により、非照射試料からはほぼ全量の重水素が放出された。中性子照射材では放出速度は著しく減少したものの、30時間の加熱により総保持量の1~3割程度の重水素が放出された。これらの実験の詳細と、より長時間加熱することによる除去効果を拡散シミュレーションコードで評価した結果を報告する。