2020年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[1O06-08] 陽子入射反応実験

2020年3月16日(月) 14:45 〜 15:35 O会場 (共通講義棟 S棟3F S-34)

座長:名内 泰志(電中研)

14:45 〜 15:00

[1O06] 0.4-3 GeV陽子入射のタングステンの弾き出し断面積の測定

*明午 伸一郎1、松田 洋樹1、岩元 洋介1、吉田 誠2、岩元 洋樹1、長谷川 勝一1、前川 藤夫1、石田 卓2、中本 建志2、牧村 俊助2 (1. JAEA、2. KEK)

キーワード:DPA、弾き出し断面積、タングステン、数GeV陽子、J-PARC、GM 冷凍機、NRTモデル、arc モデル

原子当たりの弾き出し(DPA)の評価は広く用いられるものの、基準となる弾き出し断面積の測定データは20 MeV以上の領域において非常に乏しい。加速器駆動型核変換システム(ADS)における、ビーム窓の損傷評価の高度化のため、J-PARCの3 GeV陽子加速器施設において、0.4から30 GeV陽子に対するタングステンの弾き出し断面積の測定を実施した。測定の結果をPHITSコードによる弾き出し断面積の計算と比較検討を行った。一般的に用いられるNRTモデルの計算結果は、実験結果を4倍程度過大評価することがわかった。一方、分子動力学に基づく計算による非熱的再結合を補正したモデル(arc model)は実験をよく再現し、弾き出し損傷の評価において、この補正モデルが重要となることが判明した。