2020年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-3 中性子源・中性子工学

[2O08-11] 中性子源・中性子施設

2020年3月17日(火) 14:45 〜 15:50 O会場 (共通講義棟 S棟3F S-34)

座長:坂佐井 馨(JAEA)

15:00 〜 15:15

[2O09] リング状スリットを用いた中性子小角散乱実験体系の開発

*船間 史晃1、足立 裕也1、田崎 誠司1、安部 豊1 (1. 京大)

キーワード:中性子小角散乱、小型中性子源、モンテカルロシミュレーション

中性子強度が非常に弱い小型中性子源において中性子小角散乱(SANS)実験を行うため、リング状にコリメートされた中性子を用いた中性子小角散乱(r-SANS)実験体系を開発している.本実験体系は、大面積試料からの散乱が各散乱角ごとにリング状スリットの中心線状の1点に集光する.検出効率が良く、γ線との弁別が可能な3He検出器を使用し、狭い検出領域周囲を十分に遮蔽することにより、高いSN比での実験が可能である.本ジオメトリーを京都大学小型加速器中性子源(KUANS)に構築し、細孔径の異なる2種類のシリカゲル試料の小角散乱を測定した.また、これらのr-SANS実験結果をX線小角散乱(SAXS)実験結果と比較した.本実験体系によるスメアの影響をモンテカルロシミュレーションにより考慮すると、r-SANSとSAXS結果が一致した.