[2O16-17] 中性子計測・分析技術

[2O17] 中性子透過ブラッグエッジイメージングにおける結晶組織構造情報直接推定法の開発

*榊原 亜子¹、佐藤 博隆¹、加美山 隆¹ (1. 北大院工)

キーワード：中性子イメージング、ブラッグエッジ、中性子透過率スペクトル、結晶組織構造情報、直接推定

中性子透過ブラッグエッジイメージングで測定された中性子透過率スペクトルをブラッグエッジ解析コードRITSによりフィッティング解析すると、定量的な結晶組織構造情報を測定試料内各位置で入手できる。しかし、フィッティング解析を行う際に、入力する初期値が期待値と大きく離れていると正常にプログラムが動かない為、正しい解析には高度な専門性が必要である。そこで、透過率スペクトルより直接、結晶組織構造パラメータを推定する方法論を開発した。まず、結晶組織構造の変化が中性子透過率スペクトルに及ぼす影響をシミュレーション計算により系統的に調べ、スペクトルから結晶組織構造パラメータを導出する方法を検討した。そして、実験で得られるような統計誤差を含むスペクトルに対し解析法を適用した。その結果、フィッティングを介さずに、RITSの初期値として使える程度の結晶組織構造パラメータを推定できることを確認した。