2020年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 203-1 加速器・ビーム加速技術

[3O08-12] 加速器要素技術

2020年3月18日(水) 14:45 〜 16:00 O会場 (共通講義棟 S棟3F S-34)

座長:小栗 慶之(東工大)

15:30 〜 15:45

[3O11] 加速器装置用耐放射線性ゴムの開発

*高柳 智弘1、柴沼 義裕2、宝福 裕司3 (1. JAEA、2. IRIS、3. SANEI)

キーワード:耐放射性、ゴム、放射線劣化、表面軟化、加速器、高エネルギー陽子ビーム

日本原子力研究開発機構の大強度陽子加速器施設(J-PARC)では、素粒子物理、原子核物理、物質・生命科学など幅広い分野で研究開発を行っている。加速器装置は地下のトンネルに配置され、高エネルギー陽子ビームの運転中は高い放射線環境領域になる。そのため、ビームに近接する電磁石、真空、ビームモニタなどの装置部品の多くには放射線劣化対策として金属材料を使用している。しかし、冷却水フランジやゲートバルブのガスケットは使用具合と操作性において、ベーキングを行う真空容器は耐熱性においてそれぞれゴム製が優位である。そこで、可塑剤等の配合調整により5MGyの耐放射性能を実現したEPBAゴムを開発した。トンネル内の放射線環境は年間1MGyが想定されており、本開発により装置の維持管理保守に要する時間と費用の改善が期待できる。開発したゴムの詳細と照射試験の結果について報告する。