2021年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 402-1 原子力安全工学(安全設計,安全評価,マネジメント)

[2E15-20] 小型炉・事故評価モデル・炉出力分布推定

2021年9月9日(木) 16:10 〜 17:50 E会場

座長:西岡 佳朗 (東芝ESS)

16:40 〜 16:55

[2E17] 情報量規準に基づくモデル選択の不確かさ

燃料被覆管のLOCA時急冷破断確率評価モデルに関するケーススタディ

*成川 隆文1、宇田川 豊1 (1. JAEA)

キーワード:LOCA、燃料被覆管、破断限界、不確かさ、モデル選択、情報量規準、ブートストラップ法、ベイズ統計

燃料被覆管の冷却材喪失事故(LOCA)時急冷破断限界をその不確かさを含めて定量評価するため、著者らはLOCA模擬急冷破断試験結果に対するベイズ統計モデリングにより、急冷破断確率評価モデルを開発してきた。同モデル開発では、情報量規準WAIC及びWBICを用いたモデル選択を実施し、複数の候補モデルの中から予測性能及びデータへの適合の観点で最適なモデルを選択した。データから計算する統計量である情報量規準に基づくモデル選択は不確かさを伴うが、その不確かさは評価されていない。そこで、ブートストラップ法を用いた数値実験を実施し、情報量規準に基づくモデル選択の不確かさを評価した。1000通りのブートストラップ標本のそれぞれについて情報量規準を計算しモデル選択を実施した結果、著者らが開発した急冷破断確率評価モデルが最適モデルとなる割合が最も高く、不確かさを考慮してもなお、同モデルが最適モデルと考えられた。