2021年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 402-1 原子力安全工学(安全設計,安全評価,マネジメント)

[2F05-08] 安全対策

2021年3月18日(木) 10:45 〜 12:00 F会場 (Zoomルーム6)

座長:竹田 敏 (阪大)

10:45 〜 11:00

[2F05] 事故時に強制循環炉心冷却を停止することによる日本のPWRプラントのリスク

安全注入信号発信時における原子炉冷却材ポンプ停止方法の日米欧比較

*吉田 至孝1 (1. 福井大学附属国際原子力工学研究所)

キーワード:加圧水型軽水炉、小破断LOCA、強制循環炉心冷却、原子炉冷却材ポンプ、安全注入

欧米のW社型プラントは、小破断LOCA時に高圧注入系が作動している場合は、判断基準に従って手動でRCPを停止する。SGTR時の均圧操作は、通常運転時に使用している加圧器スプレイが使用できる。欧州のKONVOI型およびEPRプラントはSI信号が発信した場合にRCPを自動停止するとともに、自動で主蒸気逃し弁を開放して100℃/hで冷却・減圧する。さらに、SGTR時の均圧操作は、高圧注入系の吐出圧力を2次系無負荷圧力まで下げた設計としている。一方、わが国のPWRはSI信号が発信した場合にRCPを自動停止するとともに、手動で主蒸気逃し弁を全開にして冷却・減圧する。さらに、SGTR時の均圧操作は加圧器逃がし弁と加圧器補助スプレイに頼っている。これらの設計の比較結果について述べる。