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[1B06] TDDFT+Langevinモデルによる核分裂反応における慣性散逸効果
キーワード:慣性散逸、核分裂、TDDFT+Langevinモデル
核分裂反応におけるエネルギー散逸について議論する。核分裂反応自体のエネルギーが高々数MeVと比較的低エネルギーであることから、核分裂反応における散逸はこれまで粘性散逸として扱われてされてきた。本発表では、原子核自由度の巨視的Langevin計算に、核子自由度の微視的時間依存密度汎関数計算(TDDFT)によって得られた摩擦テンソルを導入することで、核分裂に関する広範な観測データと比較可能なLangevin計算結果を紹介する。計算結果から、従来の粘性散逸効果に加えて、慣性散逸の効果がとくに核分裂が起こる程度の低エネルギー原子核反応では有効に働いていることを示す。これは低エネルギー原子核反応に共通する非線形性が顕在したものと理解できることについて議論する。