2022年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 原子力プラント技術 » 402-1 原子力安全工学(安全設計,安全評価,マネジメント)

[1G05-08] プラント安全

2022年3月16日(水) 10:45 〜 12:00 G会場

座長:松場 賢一 (JAEA)

11:15 〜 11:30

[1G07] 放射性希ガスによる被ばくを防止するフィルタベントシステムの開発

(4)高耐久性が期待できるシリカ膜による放射性希ガスの除去

*松崎 隆久1、石田 直行2、綿引 直久2、富永 和生1、木藤 和明1 (1. 日立GE、2. 日立)

キーワード:安全システム、希ガス、フィルタベント、事故、過酷事故

福島第一原子力発電所事故を受けた安全性向上策として、沸騰水型原子炉では、ベントガスから放射性物質を除去する、フィルターベントシステム(FCVS)を備えており、エアロゾル状の放射性物質、ヨウ素、セシウムなど、ベントガス中のほとんどの放射性物質を 除去できる。しかし、ベントガス中に含まれる放射性希ガスは化学反応性に乏しく、水への溶解度も小さいため、現行のFCVSでは除去できない。 日立GEではベントガスから、今まで除去できていない放射性希ガスまでも除去できるフィルタベントシステムを開発している。このシステムでは、水蒸気は透過しやすく希ガスは透過しにくい気体分離膜を利用して希ガスを除去する。事故時には気体分離膜は高温の水蒸気にさらされるため、できるだけ耐久性の高い分離膜を見つける必要がある。そこでこのような環境でも高耐久性が期待できるシリカ膜を選定し、希ガス除去性能について検討した結果について報告する。