2022年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核燃料サイクルと材料 » 503-1 原子炉化学,放射線化学,腐食化学,水質管理

[1J13-18] 腐食,電気化学,ラジオリシス3

2022年3月16日(水) 15:50 〜 17:30 J会場

座長:内田 俊介 (JAEA)

17:05 〜 17:20

[1J18] α/β/γ線ラジオリシス影響下における格納容器系統内広域防食の実現

(6)ウルトラファインバブルによる炭素鋼の腐食抑制効果の検討

*堤 祐介1、武藤 優介2、渡辺 日香里2、四反田 功2、板垣 昌幸2、片山 英樹1 (1. 物材機構、2. 東京理科大)

キーワード:腐食、ラジオリシス、福島第一原子力発電所、廃炉、ウルトラファインバブル

デブリ取り出し工程において、PCV鋼構造物の長期信頼性を確保するため、副次影響の無い新規防食技術として、ウルトラファインバブルの適用を検討した。不活性ガスのウルトラファインバブルを導入した希釈人工海水中における炭素鋼の腐食挙動を評価した結果、浸漬初期において、腐食抑制効果が認められた。これはウルトラファインバブル導入により溶液中の溶存酸素が大幅に低減しており、この環境が一定の期間維持されたためと考えられる。一方、浸漬期間が長期化すると、ウルトラファインバブルを導入していない比較条件との差異は認められなくなった。このため、ウルトラファインバブルを導入した処理液の断続的もしくは連続的な注入により、鋼構造物の効果的な防食が可能であることが示唆された。