2022年春の年会

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一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[1L01-08] 核融合炉液体金属工学

2022年3月16日(水) 09:45 〜 12:00 L会場

座長:向井 啓祐 (京大)

10:15 〜 10:30

[1L03] 先進核融合中性子源における液体金属伝熱促進材の材料共存性向上方法に関する研究

*保坂 龍広1、近藤 正聡1、安堂 正己2、佐藤 聡2 (1. 東工大、2. QST)

キーワード:腐食抑制材、液体リチウム、液体ナトリウム、低放射化フェライト鋼、先進核融合中性子源

先進核融合中性子源(A-FNS)の照射試験において、低放射化フェライト鋼F82Hは伝熱促進材である液体Li、Naに覆われている。中性子照射の影響のみを観察するためには伝熱促進材によるF82Hの腐食を最低限にする必要があるため、腐食抑制材としてCr3C2粉末を液体Li、Naに添加し温度823 K、250時間または295時間の条件でF82Hの腐食挙動を調査した。腐食抑制材を添加することにより液体Li中の炭素ポテンシャルを調整し、Liによるマルテンサイトの粒界腐食が低減された。液体Na中では粒界腐食の低減に加え、腐食抑制材がNa中の酸素と反応することでF82Hの酸化腐食が抑制された。また、液体Na中の炭素の挙動を調査するためF82H試験片をMo板材を同時に浸漬させた結果、酸化腐食と粒界腐食が促進された。