[1L01-08] 核融合炉液体金属工学

[1L06] 核融合炉内液体金属機器におけるFeCrAl合金の適用性検討

(3)液体ダイバータにおけるFeCrAl合金の効果について

*宮川 幸大¹、近藤 正聡¹、田中 照也²、大野 直子³ (1. 東工大、2. 核融合研、3. 横浜国大)

キーワード：液体ダイバータ、液体金属錫、腐食、FeCrAl合金

液体金属錫(Sn)は液体ダイバータの候補材料である。しかし、液体金属Snは構造材料との化学的共存性に課題がある。そのため、液体金属Snによる構造材の腐食量の把握、また耐食性の優れた材料の開発が求められている。本研究では、FeCrAl合金と液体金属Snの腐食実験を静止場・流動場の条件で実施し流れによる腐食の影響を観察した。各条件の試験温度、試験時間はそれぞれ773K、250時間-1000時間とした。予備酸化処理により、一部のFeCrAl合金にはアルミナ膜(α-Al2O3)を、低放射化フェライト鋼にはクロミア膜(Cr2O3)を被覆させた。また、液体金属Snと様々な材料(鉄鋼材料、ニッケル基合金)の腐食実験と重量損失の比較をした。酸化被膜を形成させる事により液体金属Snによる腐食を著しく抑制できる事がわかった。