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[2B06] X線透過撮影における散乱X線補正法とエネルギー分解CTを用いたその検証
キーワード:X線、コンピュータ断層撮影、エネルギー分解、散乱X線補正法、線減弱係数
我々はX線を電流として測定し解析によりX線エネルギースペクトルを得るtransXend検出器を用い,エネルギー分解CT(ER-CT)を行ってきた.これまで直径3cmのアクリルに種々のプラスチック(実効原子番号5.49~8.47)棒を入れたファントムについてER-CTを実施し,エネルギーの関数として得られた線減弱係数から実効原子番号を評価し,理論値と良い一致を得た.しかし,ファントムが大きい場合,散乱X線が増加し,正確なER-CT測定ができない.そこで今回,簡単な実験と決定論的計算を用いた散乱X線補正法を開発した.補正法の有効性を確認するため,種々のプラスチック棒を入れた直径20cmのアクリルファントムについて平面型transXend検出器を用いたER-CT測定を行い,各プラスチックの線減弱係数を評価し,米国標準局のデータと良い一致を得た.