2022年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2B06-08] 光子計測技術1

2022年3月17日(木) 11:00 〜 11:55 B会場

座長:金 政浩 (九大)

11:00 〜 11:15

[2B06] X線透過撮影における散乱X線補正法とエネルギー分解CTを用いたその検証

*神野 郁夫1、國分 裕也1、西川 潤一郎1、霜村 康平2 (1. 京大・工、2. 京都医療科学大学)

キーワード:X線、コンピュータ断層撮影、エネルギー分解、散乱X線補正法、線減弱係数

我々はX線を電流として測定し解析によりX線エネルギースペクトルを得るtransXend検出器を用い,エネルギー分解CT(ER-CT)を行ってきた.これまで直径3cmのアクリルに種々のプラスチック(実効原子番号5.49~8.47)棒を入れたファントムについてER-CTを実施し,エネルギーの関数として得られた線減弱係数から実効原子番号を評価し,理論値と良い一致を得た.しかし,ファントムが大きい場合,散乱X線が増加し,正確なER-CT測定ができない.そこで今回,簡単な実験と決定論的計算を用いた散乱X線補正法を開発した.補正法の有効性を確認するため,種々のプラスチック棒を入れた直径20cmのアクリルファントムについて平面型transXend検出器を用いたER-CT測定を行い,各プラスチックの線減弱係数を評価し,米国標準局のデータと良い一致を得た.