2022年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学および医学利用 » 202-2 放射線物理,放射線計測

[2B13-19] 原子炉測定および核物質探査2

2022年3月17日(木) 15:55 〜 17:50 B会場

座長:神野 郁夫 (京大)

16:40 〜 16:55

[2B16] 福島第一原子力発電所廃炉用臨界近接監視モニタの要素技術開発(1)

ダイヤモンド放射線検出器に対するγ線照射実験

*小早川 友佑1、織田 堅吾1、金子 純一1、渡辺 賢一2、茶谷原 昭義3、梅沢 仁3、岸下 徹一4、庄子 正剛4、田内 一弥4、遠藤 知弘5 (1. 北大、2. 九大、3. 産総研、4. KEK、5. 名大)

キーワード:福島第一原発廃炉事業、臨界近接モニタ、中性子検出器、ダイヤモンド、γ線応答

福島第一原子力発電所の燃料デブリ取り出し作業においては、一般公衆や作業員の安全確保のために臨界管理手法の確立が急務となっている。この臨界近接を監視するモニタは、減速材込みで50kgの重量制限から、最大1kGy/hの高γ線環境下で微弱な中性子信号を正確に計測する必要がある。当研究室では、耐放射線性に優れたダイヤモンド放射線検出器をベースとした中性子検出素子とKEKが開発する耐放射線シリコン半導体を用いた計測回路の組み合わせにより、狭隘なペネトレーションを通し、原子炉格納容器内における臨界近接監視モニタの要素技術開発を行っている。今回、最大1kGy/hが見込まれる高γ線線量場を想定し、名古屋大学60Co照射場において北海道大学製ダイヤモンド放射線検出器の動作試験を行った。イオンビームエッチングを用いたダイヤモンドの結晶品質の向上や、検出素子の電極構造の改善を行うことで、850Gy/hで連続1時間の安定動作に成功した。