[2K09-13] 吸着・分離2

[2K10] 炭酸リチウム添加と酸素吹込みを用いた沈殿法による核燃料物質を含むアルカリ塩化物の除染プロセス

*三谷 眞緒¹、伊部 淳哉¹、松浦 治明¹、高畠 容子²、渡部 創²、浅沼 徳子³ (1. 東京都市大学、2. 国立研究機関法人日本原子力研究開発機構、3. 東海大学)

キーワード：溶融塩、除染プロセス、沈澱、炭酸リチウム、オキシクロライド、酸素吹込み

使用済核燃料の乾式再処理に関する研究開発により生じた塩化物廃塩にはUが含まれているものが存在し、吸湿性が高いことや、塩化物イオンが機器や配管を腐食させるリスクのあることから、廃塩は長期保管には適さず、適切な処理を行う必要がある。
塩化物廃塩を安定化する前処理として、Uを廃塩から分離する工程を検討している。溶融塩に沈殿剤を添加してUを沈殿させ、次に減圧蒸留を行うことでU以外の浴構成元素を蒸発分離する2段階のプロセスを検討している。本実験では浴塩にLiCl-KCｌ共晶およびＮａＣｌ－２ＣｓＣｌ塩、核物質の模擬としてＣｅ、沈殿剤として炭酸リチウムと空気中の酸素を用い、沈殿剤の量や空気吹込み時間を変えた沈殿作製実験を行った。
炭酸リチウムを用いた実験では両翼ともにオキシクロライドを含む沈澱が生成された。
酸素吹込み実験に関しては、一定の成果が見られたが安全性の観点から実験装置の再検討を行っている。