2022年春の年会

講演情報

一般セッション

VI. 核融合工学 » 601-3 トリチウム工学(燃料回収・精製,計測,同位体効果,安全取扱い)

[2L08-12] トリチウム工学

2022年3月17日(木) 14:45 〜 16:15 L会場

座長:大矢 恭久 (静岡大)

15:00 〜 15:15

[2L09] 高温高圧水間での金属壁を介した水素同位体移行挙動

*一本杉 旭人1、松本 拓1、片山 一成1、大宅 諒1、染谷 洋二2 (1. 九州大学、2. 量子科学技術研究開発機構)

キーワード:高温高圧水、トリチウム透過、インコネル600、同位体効果

核融合炉の安全性評価およびトリチウム処理システムの設計を考慮すると、ブランケットから発電系への熱輸送に伴うトリチウム移行量評価は必須である。しかしながら、高温高圧水間での金属壁を介したトリチウム透過速度に関する報告は少なく、正確な移行量評価のためには、トリチウム水を用いた実験が必要である。そこで本研究では、原型炉の熱交換器の候補材料であるインコネル-SS316二重円管において、内側にトリチウム水、外側に軽水を満たし、トリチウム透過実験を実施した。約300℃、約14MPaの条件下で、透過二次側に移行するトリチウム量を測定し、得られた結果に基づき、水素同位体移行速度を評価するとともに、高温高圧水‐金属間でのトリチウム物質移動について議論する。なお、内側に軽水、外側にAr雰囲気、及び内側に軽水、外側に軽水での水素同位体透過実験についても報告する予定である。